欠損金は大事にする。利用期限は最大10年。

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欠損金とは?

欠損金というと、少々難しく感じるかもしれません。

いうなれば、過去の赤字です。

会社をやっていれば、ときには赤字になることもあるかもしれません。

ないほうがいいわけですが、現状はコロナの影響もあり、赤字になることも想定できます。

ただ、赤字を赤字のままに終わらせるわけにはいきません。

翌期以降に利益をだして、もとをとりましょう。

欠損金の利用には期限がある

会社の欠損金、翌期以降の利益と相殺ができるというのが特徴です。

つまり、利益には通常、法人税がかかり、その後のお金を純資産にできるわけですが、欠損金があれば、法人住民税の7万円以外は、無税で純資産を増やすことができます。

結果として、前期以前の失敗は、回収できます。

ただし、この欠損金。利用できる期限があります。

現状は最長で10年間。

10年以内に利益を出さなければ、欠損金は消滅し、利用できなくなってしまいます。

万が一、期限切れになってしまう欠損金があるなら、なんとかして利用できる道を考えましょう。

役員借入金を債務免除するという道もあります。このとき、株主間の贈与になっていないかも検討する必要があります。

過去の赤字を無駄にしないようにしたいものです。

繰戻し還付という制度もある

欠損金は、翌年以降の利益と相殺するというルールで将来にわたって税金を減らすことが可能です。

これとは、反対に、前期黒字で当期が赤字になった場合に、前期に払った法人税の一部を戻してもらえる繰戻し還付というルールもあります。

通常は欠損金の繰越控除を選ぶことが多いですが、資金繰りの面から、すぐにお金に変えたいという場合なら繰戻し還付を検討するのも1つでしょう。

毎期の決算前には、見込み利益を計算しつつ、どちらを利用するかを検討していきましょう。


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この記事を書いた人

ひとり社長・フリーランスの経理をITを活用してサポートします。クラウド会計の導入・スポットでの相談・相続税申告も得意です。著書に「十人十色の『ひとり税理士』という生き方」(共著)

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