会社をつくるなら株式会社?それとも合同会社?

ひとくちに会社をつくるといっても、会社にもいろいろあります。

代表的なのは株式会社と合同会社。いったいどちらがいいのか?

結論は「じぶんが好きな方で」ということですが、どちらも設立費用以外に大きな違いはないという印象です。

目次

会社の種類にはいろいろある

フリーランスでしごとをしていると、どこかで会社をつくることを検討したくなるタイミングがあるかもしれません。

たしかにフリーランスから会社に変更すれば、メリットもあるわけです。

その1つは税金。

個人は利益(所得といいます)が増えると、税率も上がっていきます。住民税と合計すると最大で55%ほど。

いっぽうで会社であれば、25%〜35%といったところでしょう。最初はフリーランスのほうが税率は低いですが、利益が多くなると逆転するのです。

さらにじぶんに役員報酬を出せることもあり、節税もしやすくなるというのが特徴です。

現在はひとりの会社もつくれるようになっています。わたしもその1人です。

でも、ひとくちに会社といってもいろいろあるわけです。

会社をつくるとき、たいていは株式会社と合同会社のいずれか。

株式会社はイメージしやすい、いっぽうで「合同会社?なにそれ?」とおもわれることでしょう。

では、株式会社と合同会社ではいったい何が違うのでしょうか?

株式会社が好まれる傾向にある理由

株式会社と合同会社。

違いがあるなら、それもしっておきたいところです。

大きな違いは、設立するときにかかるお金。

株式会社をつくるには30万円ほどかかります。

いっぽうで合同会社をつくるなら7万円ほど。合同会社のほうがかなり安くつくれます。

ここが一番の違いでしょう。

その他の違いといえば、配当の出し方とか株主=経営者かどうか、代表取締役か代表社員なのかといったところ。影響ないといえばないところです。

ただ、変わらないことも多いのです。税金の世界での扱いですが、これは何一つ変わりません。

どちらにも法人税という税金がかかります。

消費税の扱いも同じで、どちらが有利ということはありません。

さらに社会保険。これも同じ。

ここまで見ると、「じゃあ、合同会社のほうがいいじゃない?」と思う人もいることでしょう。

それでも、合同会社よりも株式会社を選ぶ方が多いのです。

その理由は、対外的なイメージ。

同じ会社なので、税金や社会保険の取扱いは変わらないのに、「やっぱ株式会社だな」と選ばれるのです。

まぁ、合同会社があまり知られていないということもあると思うのです。

ただ、実際は、

  • Apple Japan合同会社
  • アマゾンジャパン合同会社
  • 合同会社西友
  • グーグル合同会社
  • ユニバーサルミュージック合同会社

という感じで、有名な会社もこぞって合同会社をつくっています。

仕事の理由がなく、かつ、ひとり社長なら、それほど株式会社にこだわらなくてもいいかと。

ちなみに合同会社を株式会社に組織変更するということもやろうと思えばできます。(変更費用はかかりますが)

会社をつくるならメリット・デメリットを知っておく

会社をつくるにあたっては、メリットやデメリットを押さえておくべきです。

なにをやるにも、メリットばかりを見がちです。ただ、デメリットこそしっかり見ておくべきです。

では、会社をつくるメリットにはどんなことがあるのか?

たとえば、こういったことがあります。

 

会社のメリット

  • じぶんに給料が出せる
  • 社宅契約ができる
  • 保険料を経費にできる(フリーランスは生命保険料控除で限度あり)
  • 節税しやすい
  • 取引先からのイメージが上がる
  • 税率は25%〜35%ほど(個人は最大で55%ほど)
  • 消費税が2年免税になる
  • 人を採用しやすくなる
  • 赤字の繰越期間が10年

つぎにデメリットも見ておきましょう。

 

会社のデメリット

  • 社会保険は強制加入
  • 経理が複雑になる
  • 個人に比べると税務調査の可能性はあがる
  • 赤字でも7万円の税金はかかる
  • 税理士が必要なら顧問料は上がる

まだ他にもありますが、以上のような点を考慮して会社にするかどうかを検討してみましょう。

株式会社にするか、合同会社にするかは、

会社を選ぶときの基準
  • なるべく安くつくりたい→合同会社
  • 対外的なイメージがほしい→株式会社

ということになるかと。

ちなみに、わたしの会社は合同会社です。対外的なイメージとか別になくても困らないので。

あと、会社は、じぶんでもつくれます。

おすすめは会社設立freee。質問に回答していくと、定款の案をつくれるし、電子定款の認証もそのまま依頼することができます。わたしもこれでやりました。

設立freeeを使ったからといって、会計freeeを必ず使わないといけないわけでもないので。(メールは来ると思いますが。)

会社をじぶんでつくってみたいという方は試してみていただければ。

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この記事を書いた人

ひとり社長・フリーランスの経理をITを活用してサポートします。クラウド会計の導入・スポットでの相談・相続税申告も得意です。著書に「十人十色の『ひとり税理士』という生き方」(共著)

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