社長は会社に土地を貸すなら有料じゃないといけない理由。

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社長が会社に土地をタダで貸してもいい?

社長が個人でもっている土地を会社に貸したいということがあります。

そのとき、無料で貸すか、有料で貸すか?というのは悩ましいところです。

有料であれば、社長は不動産所得を確定申告する必要がありますが、無料であれば、確定申告をする必要がありませんし、手間はかかりません。

でも、本当に無料で貸していいかどうかは、社長個人と会社の両面から考える必要があります。

法人税では問題はないけど

会社側から見たらどうか。

会社はあらゆる取引を時価ですることになっています。

無料であってもです。

もし、土地を無料で借りたとしても、その有料で土地を借りた場合の経費をあげ、無料で借りたことで得した地代分を雑収入にする必要があります。

つまり 地代家賃/雑収入 100

というように。

経費も収入も同額なので、法人税の計算への影響は「収入100−経費100=利益0」で特に問題にならないでしょう。

相続税では大問題になる

ところが個人からすると、問題があります。

会社に土地を貸し付けていれば、条件付きで「小規模宅地等の特例(特定同族会社事業用宅地等)」を使うことができます。

もし、条件をクリアできていれば、土地の評価額を400㎡まで80%評価減できるので、その影響は大きいわけです。

ところが、そのいくつかある条件のうちに、「土地を有料で貸していること」というのがあります。

固定資産税程度の賃料では有料とはなりません。

ということは、もし無料で貸してしまうと、社長の相続があったとき、会社に貸していた土地に「小規模宅地等の特例」を使うことはできなくなります。

ということで。会社と社長個人が取引する場合には、会社側だけでなく、社長個人側からも考えておく必要があります。


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この記事を書いた人

ひとり社長・フリーランスの経理をITを活用してサポートします。クラウド会計の導入・スポットでの相談・相続税申告も得意です。著書に「十人十色の『ひとり税理士』という生き方」(共著)

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