予定納税や中間納付は法律のルールどおりに納付書が届きます。
ただ、資金繰りがキツイということもあり、その場合には手続きをすることで負担を減らすこともできます。
コロナで資金繰りがキツイなら個別延長も検討する
新型コロナウィルスの影響で売上が大きく下がり、資金繰りがキツくなることもあるでしょう。
現在は期限延長も申請すれば認められやすい状況ではあります。
新型コロナウィルスの場合には、個別の延長申請書というのを提出して、申請理由が認められれば、申告や納税を延長することができます。
申請しなければ、なにも変わらないわけなので、いざというときは申請してみましょう。
国民健康保険にも同じようなルールがあります。「名古屋市 コロナ減免」などで検索してみると出てきます。
所得税の予定納税・消費税の中間納付
所得税の予定納税は7月と10月の年に2回あります。
税務署が前年の確定申告の内容から予定納税額を計算して、通知書が届きます。
ただ、今年が前年と同じような状況にあるとは限りません。
今年の現状が前年より下がり、いまひとつの場合でも、予定納税は前年の数字をもとにやってきます。
消費税も納税額が一定額を超えていると、中間納税をする必要があります。
仮に中間納税が1回だとすると、フリーランスなら8月末が納期限。
所得税が7月、消費税が8月と連続することになり、資金繰りにもそれなりに負担ではあります。
コロナによる個別延長が認められないという場合でも、所得税や消費税にはできることがあります。
所得税の減額申請・消費税の仮決算
所得税の減額申請
所得税には、予定納税の減額申請という手続きがあります。
申請が必要ですが、認められれば今年の見込みによる計算をし、予定納税の金額を減らすことができます。
注意したいのは、予定納税の減額ということであって、税金が免税になるわけではありません。
年間では帳尻があうようにするので、上向きになっていけば、確定申告のときに払う税金がそのぶん増える可能性もありますが、そうでなければ最小限の税金の仮払いで済むということにはなります。
具体的な申請手続きについては、こちらを参考にしていただければ。
[手続名]所得税及び復興特別所得税の予定納税額の減額申請手続|国税庁
消費税の仮決算
消費税では、仮決算という方法があり、今年の中間納付までの期間(たとえば1月〜6月)で消費税の納税額を計算し、それを中間納付の金額することができます。
ただし、こちらは、消費税の申告を実際にすることが必要です。
申告期限までに消費税の仮決算の申告をしなければ、前年の実績による中間納付をしなければいけません。
たとえば、中間納付が年1回で、フリーランスであれば、1月から6月までの6ヶ月間で消費税の申告書を作成します。
その申告と納付の期限は8月31日です。
中間納付の金額は減りますが、やはり最後に帳尻をあわせます。
資金繰りはタイミングも大事で、これから7月に所得税の予定納税、8月に消費税の中間納付があるというのであれば、検討する価値はあるでしょう。
法律で認められていますし、ピンチのときに支出を減らすというのは、資金繰りの鉄則です。