貸借対照表がメタボになっていないかどうか?
それをチェックする方法の1つに、ROA(総資産利益率)の動きを追ってみるというのがあります。
貸借対照表の中身は?
貸借対照表は事業を始めてからどういう行動をしてきたかがわかります。
たとえば資産を見ると、
- 在庫が多い
- 土地をもっている
- お金が多い少ない
- 仕事に関係ない投資をしている
- 借入金が多い
ということがわかります。資産が多すぎることで毎月の借入金返済が多くなっているということもあります。
何に投資するかは自由ですが、投資が利益に結びついていないこともあるということです。
効率はどうか?
投資が利益に結びついているかどうか?
それを見るのにROA(総資産利益率)という指標があります。
当期利益(経常利益)/総資産で計算します。
- 総資産2億円で500万円の利益
- 総資産5,000万円で500万円の利益
でどちらが投資効率がいいか。
少ない投資元本で、同じ利益を出せる後者のほうが効率がいいわけです。
この例だと総資産2億円の方はメタボということになります。この例ではです。
事業を続ける期間が長いほど、判断を間違ってメタボになる傾向があり注意したいものです。
ROAを改善するには?
ROA(総資産利益率)を改善するには、
- 分母を小さくする→総資産を小さくする
- 分子を大きくする→当期利益を大きくする
のどちらかです。
総資産はメタボを改善すれば、小さくなります。
つまり、回収できていない売掛金を回収する、ムダな資産を売ったり、処分するといったことです。
ある時期のROA(総資産利益率)などの指標を見ても、「だから?」となりがちです。
ROAの推移を追ってみましょう。
よくなっているか、そうでないかの傾向はわかります。
今はコロナで借入れをしている会社が多いので、総資産が増えて、ROA(総資産利益率)が下がっていることが多いでしょうが、今後の動きをチェックしてみましょう。
推移を見るならグラフを使うのがいいでしょうね。ROAについては、こちらの記事にもう少し詳しく書いています。
持たない経営がいいと言われるのはどうして? ROA(総資産利益率)を計算してみるとわかる | GO for IT 〜 税理士 植村 豪 Official Blog