遺産の分け方と遺産分割によくあるカン違い。

遺産の分け方には、ルールがあります。

遺言書があれば、遺言書をもとに分けるようにし、遺言書がない場合は、相続人の話し合い。

ただ、遺産を分けるにあたっては、カン違いされていることも多いです。

目次

遺産の分け方は大きく2つ

亡くなった方の財産は、2通りのどちらかの方法で分けられます。

まずは遺言があった場合。

遺言書があれば、その遺言書に記載された内容によって分けていくことになります。

ただ、遺言書がない場合もあります。

遺言書がない場合には、相続人の話し合いで遺産の分け方を決めることになっています。

遺産分割によくあるカン違い

遺産分割をするときに、よくあるカン違い。その1つが法定相続分で分けないといけないというものです。

たとえば、妻と子ども2人が相続人だった場合、相続分はそれぞれ、妻1/2に子どもが1/4ずつということになるわけです。

ただ、これは国が定めている分け方の目安にすぎません。必ず法定相続分でわけないといけないということはありません。

たまに聞くのが、長男がすべてを相続しないといけないというもの。昔の家督相続といわれるものです。

これも同様にカン違いです。

現在は、相続人全員が合意しているのであれば、どう分けてもいいわけです。

遺産分割をするときの注意点

民法のルールでは、遺産分割協議は口約束でも成立するとされていますが、後のことを考えるとやはり書面にしておくのがいいでしょう。

口約束だと、あとで「言った」「言わない」という話になったときに、証明するのは難しくなります。

そして、遺産分割協議書をつくるときには、注意も必要です。

不動産の場合には、登記簿謄本のとおりに記載しておかないと、法務局での登記申請で受理されない可能性があります。

もし、遺産分割協議書に載っていない財産があとから見つかった場合には、その財産について改めて遺産分割協議をする必要が出てきます。

なので、通常は遺産分割協議書の最後に、「上記以外の財産が見つかった場合には、〇〇が相続する」というような一文をいれるのが通常です。

こちらの記事にも書いています。

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この記事を書いた人

ひとり社長・フリーランスの経理をITを活用してサポートします。クラウド会計の導入・スポットでの相談・相続税申告も得意です。著書に「十人十色の『ひとり税理士』という生き方」(共著)

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