会社は配当をすることができる
会社は役員や社員に給料を払うことができます。
ただし、役員への給与は、払えばすべて税金計算上の経費になるわけではありません。退職給与などを除く役員給与は、定期同額給与や事前確定届出給与などに該当する必要があり、不相当に高額な部分などは損金になりません。
それとは別に会社が配当をすることもできます。
すでに税金がかかったあとの利益を毎期貯めた結果の利益剰余金。
これを一部取り崩して株主に支払うというものです。株式会社は純資産が300万円未満だと配当できませんが、300万円以上あれば自由に払えるわけでもありません。配当の効力が生じる日の「分配可能額」が上限となり、必要な準備金の積立ても確認します。
この配当はいつできるのか?
株式会社では、原則として配当の都度、株主総会で配当財産の種類と総額、株主への割当て、効力が生じる日を決めます。定款や機関設計による例外はありますが、決議さえすれば無条件に配当できるわけではありません。
会社は配当をしなくてもいい
とはいえ、上場企業でもない限り、配当をする会社はそれほど多くありません。
配当は、支払う会社の損金にはなりません。非上場の自社株式について、社長個人などの個人株主に配当を支払うときは、源泉徴収も必要です。
さらに、社長個人が非上場の自社株式から配当を受ける場合は、原則として給与所得などと合わせて総合課税となります。ただし、1回の配当額が「10万円×配当計算期間の月数÷12」以下なら、所得税の申告不要制度を選べます。計算期間が1年を超える場合は12か月、1か月未満の端数は1か月として計算します。年間合計10万円で判定するわけではありません。この少額配当について所得税で申告しない場合も、住民税の申告は必要です。
結果、税金が増える可能性もあるのです。
会社に留保した所得に対する「留保金課税」は、今もあります。資本金1億円以下の会社は原則対象外ですが、大法人に完全支配されている会社などには例外があります。特定同族会社に該当し、留保金額が留保控除額を超える場合は課税対象です。
結果、利益がでて貯まったお金を配当する会社は少ないというのが現状です。
会社が配当をしたほうがいいケース
そんな中、会社があえて配当金を出すという場合もあります。
会社の株価対策として配当するケースです。
会社の株式を次の社長にわたすときに株価対策をすることがあります。ただ、赤字が続くとかえって株価が高くなるということがあります。
そんなときに、配当金を出すと株価が下がるというケースがあるのです。
会社や個人もあわせて、全体的に考えないといけないというのがむずかしいところですが、事前にいろんな視点から考えておくのことが大事です。

