相続財産を寄付するという選択
引き継いだ相続財産をどうするか?
いろいろな選択肢があります。
- 所有するか?
- 売るか?
そして寄付するという選択も。
寄付するような財産というと、書画や骨董品などがあります。
相続財産を寄付する場合、相続税が非課税になる場合があります。
相続税が非課税になる
※2026年10月22日部分確認:寄付先・対象財産・申告手続などを補足しています。記事全体の更新ではありません。
相続や遺贈で取得した財産を、相続税の申告期限までに国や地方公共団体、法律で定められた公益法人、認定NPO法人などへ寄付すると、一定の要件のもとで、その財産を相続税の課税価格に含めない特例があります。公益のためなら、どこへの寄付でも使えるわけではありません。認定NPO法人への寄付は、その法人が行う特定非営利活動に係る事業に関連することも必要です。
- 相続や遺贈で取得した財産を寄付
- 申告期限までに寄付
- 公益(社会)のために利用される
が基本の確認点です。ただ、これだけで使えるわけではありません。申告書への記載と必要書類の添付が必要で、寄付した人や親族などの相続税・贈与税の負担を不当に減らす場合は対象外です。
対象法人が寄付後2年を経過する日までに対象法人でなくなったり、寄付財産を同日までに公益目的の事業に使わなかったり、使わなくなったりした場合も、特例は使えません。認定NPO法人についても、その法人の資格や特定非営利活動に係る事業への利用について同様の確認が必要です。
では、申告期限までに寄付をしなかったらどうなるか?
原則として、この寄付の特例は使えず、通常どおり相続税の計算に含めます。必ず納税額が発生するという意味ではありません。
また、原則として寄付するのは相続や遺贈で取得した財産そのものです。相続した預貯金を払い戻したお金は対象ですが、不動産や美術品を通常の売買で売って、その代金を寄付する場合は、この特例の対象外です。
証明書は必要
非課税になるとはいえ、評価額を出すことは必要です。
すべてを受け入れてくれるかどうかもわかりません。
書画や骨董品は、販売業者が所有するものを除き、売買実例や専門家の意見などを参考に評価します。必要に応じて、査定書など根拠となる資料を用意しましょう。
これとは別に、寄付先から、受け入れた事実、受入日、財産の明細などを記載した書類をもらいます。法人への寄付では財産の使用目的の記載も必要です。
相続税の申告書に特例を使う旨を記載し、第14表の明細書や、これらの書類を添付します。寄付先によっては、対象法人であることの追加の証明書も必要になります。
とはいえ、どれを寄付として受け入れるかを決めてもらうにも時間がかかることもあります。
受け入れてもらえなかった財産には、この寄付の特例は使えません。通常どおり相続税の計算に含めて確認します。
相続財産を寄付して、相続税を非課税にしたいというならば、早めに対応することが必要だと言えます。

